舞台「十二夜」音楽制作記⑤から続く
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バンドも稽古に合流し、いよいよ開幕が見えてきた。
ここらでもう少し今回の音について掘り下げてみる。
今回のバンド編成は、ギター・クラリネット・パーカッションのトリオ、というのは前述の通りだが、ホームページやチラシをよく見るとそれぞれに「他」の文字が。この「他」というのが結構肝で、ミュージシャンにはオファーの段階で専門楽器以外もお願いする可能性がある旨をお伝えし、ご了承頂いていた。
結果、
・ギター、バンジョー、マンドリン、ホルン(!)、ハーモニカ、カズー、パーカッション
・クラリネット、トイピアノ、オーシャンドラム、オカリナ、パーカッション
・パーカッション、ハルモニウム、カズー
という各パート持ち替えの嵐に。もちろんパーカッションが多数なのは言うまでもない。
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今回歌曲やBGM以外の効果音もミュージシャンが担う(SEを一切使わない)という方針は私から森さんに提案した。ミュージシャンの手数は増え忙しくなるが、私自身が何か役割を与えてもらう方が燃える性質なのと、「虹のかけら」のカーネギーホール公演の経験などから、楽器(と演奏家)の持つ可能性を信じている。
森さんもそれを面白がって下さり、「ここにこんな音が欲しい」といった具体的なリクエストをもとに稽古で試しながら吟味する工程を繰り返した。ちなみにこの工程は劇場入り後も続き、ギリギリまでトライ&エラーの連続だった。1番最新の楽譜の日付は「251014」となっている。
きっとこれもまた良い思い出になるだろう。
気づけばストレートプレイながら音に溢れた作品になった。短いものやリプライズもあるが、楽曲総数は52曲。
これら全て生演奏(カーテンコールのみ事前録音)なのだから、私にとっても至極ありがたい、音楽家冥利に尽きる機会である。
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つづく。次はミュージシャン紹介&楽曲リストを公開します