舞台「十二夜」音楽制作記①から続く
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オファーを頂いてまずは原作(松岡和子訳)を一読し、自分なりのイメージを膨らませることから着手した。深く読み込む前に作品に対する第一印象を大切にしたいと思った。
その時自分自身に課した命題は「本作の舞台である”イリリア”と登場人物たちを魅惑的に描くこと」「言葉に重きを置くこと」
あとは私が日頃舞台作品で演奏する上でモットーにしている「芝居に寄り添う音楽」であることも主軸になるだろうと考えた。
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大まかなプランが立ったところで、次は参考資料を色々と漁った。最終的には自然と自分のカラーになっていくだろうが、インプットは多いに越したことはない。
[インプットの一例]
・大学時代に使っていた「図解音楽辞典」の読み込み
・チャイコフスキー「ロミオとジュリエット」、メンデルスゾーン「夏の夜の夢」などシェイクスピア作品を中心にクラシック楽曲のスコアリーディング
・アルバニア民謡の研究
・「7つの習慣」再読
・「マクベス」(吉田鋼太郎演出)観劇
・シェイクスピア関連の書籍から創作のヒントになりそうなキーワードを抽出
などなど。
中でも「マクベス」で訪れたさいたま芸術劇場付属の資料室にはさすがシェイクスピア関連の資料が豊富にあり、今の私にとって宝島のような場所だった。閲覧は到底一日では足らず何日か通うこととなった。今や随一のお気に入りスポットである。
同様に上野の東京文化会館の資料室も大きな一助となった。楽譜資料の充実ぶりは素晴らしく、今作でも歌われる「When I was a little tiny boy(風と雨)」の楽譜もここで入手した。大学時代毎日通った上野で再び勉強できるなんて、と感慨深かった。
やはり能動的な学びというのは楽しいし、そういう環境が整っているのは本当にありがたいと感じた。
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つづく
次はいよいよ曲づくりへ